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2012年8月11日〜23日 マッターホルンヘルンリ稜登山

2012年マッターホルンヘルンリ稜記録

参加者 鎌倉(青穂クラブ)、小林(アルデ山岳会)

全日程 2012年8月11日(土)〜24日(金)
マッターホルン登攀 8月16日(木)〜18日(土)

8月13日(月)から15日(水)の間にハイキングの足慣らしと高度順応でブライトホルンに登った。
そして本チャン。

8月16日(木) 雨(街)、曇のち雨(上)
6:00 起床
9:00 山岳センターにて天気確認
9:30 ロープウェイ駅
9:50 シュワルゼー駅
10:10 シュワルゼー駅発
12:20 ヘルンリ小屋
13:00〜15:40 ルート下見(3300mぐらいのところまで。第一クーロアール?の辺りまで)
16:00 チェックイン(Room No.1, bed #3&4)
19:00 夕食

朝7時頃から雨が降り出す。嫌な感じ。8時半頃、出発前に一度天気予報を確認しに行くことにする。観光センターに行くも普通に向こう3日、晴れマークが付いている。9時オープンの山岳センターでマッターホルンの天気を聞くと、「昼から晴れ、明日も晴れ!」と自信満々に言うセンターの女性の言葉を信じて出発することに。ロープウェイに乗っていると雨がきつくなってきた。下りて雨具を着た後、歩き出すと霧になる。下りてくる人達が何人かいるので上の天候を聞くと、上は曇(ガス)、ガイドなしではルートを見つけるのが難しく途中まで登ったけれど下りてきた、とのこと。登る人はあまりおらず、私達2人と親子が2人、男性1人だけだった。
ハイキング帰りの日本人女性に出会い少し言葉を交わす。

小屋に到着すると、一昨日行ったトリフトヒュッテの後ろ側にそびえる山々は青空の下で晴れている。みるみる間に雲が切れヘルンリ稜が見えた。

不要なものを小屋に置き下見に行く。小屋と取付の間に少しだけ残雪あり。2パーティが下りてきていたので待つ。このうちの1パーティの人に聞くと、頂上まであと1ピッチだったけど、時間切れで下りてきた、とのこと。朝は曇っていたのもあり、かなり道が分かりづらく、ガイドにも「そんなところでなにしてるんや!さっさとこっちへ戻ってこい!」と言われた、などと話してくれた。お兄さん曰く、「とにかく、踏み跡がなくなったりガレ、ザレが多くなったらそれはルートから外れていると言うことだからすぐに戻った方がいい。」ということだった。再アタックするかどうかに関しては、「今んところはなんとも言えね〜。テントに戻って考えるよ。」とのことだった。

とりあえずコンテ状態にして取り付いてみた。穂高の稜線ルートのよう。ところどこに印がある(途中でアテにならなくなる)。踏み跡はしっかり付いている。3450m付近で稜線の方へ行くもここは違っていることが分かる。支点となる杭があるのになぁ。下りてきたガイドらしき人に聞いた。、私がいるところはルートではない、とのこと。だけど、そこの岩は浮いてるから、わしらが通るまで(この時点で私はクーロアールの上部にいた)そこにいてくれ、と言われたので動かずいる。ヘリが飛んでいる。ちょっと気になる。結局なにもなかったが。

滑りやすいルンゼをトラバースするのが正解。これが第1クーロアールか?正しいルートに下りていくと下見の人達が結構な人数いて、色々と話をしている。そのうち、私が先ほどいたところに登ろうとする人がいたので、そこは違うよ、さっき違うって言われた、下りて来た人をみたらあそこを上がって行ってたよ、とルート解説をしてあげる。誰もが私が行った稜線の方が正しいと思うみたいだ。個人的にこちらの方が私好みのルートである。

下見チームは、スペインのチーム、国籍不明2人のパーティ、ポーランドの人達など。もう少し進もうかと思ったけれどトラバースがすべりそうだったので即退散を決める。30分程各チームが登って行くのを眺めて小屋に戻る。

3時半頃小屋に帰りチェックイン。この時、パスポートを預かられてしまった。明日下りてきたら返す、とのこと。20時か21時くらいまでは開いているというのを小林さんが、「23時とかに下りてきたらどうしたらいいの?」と聞くと小屋の人は「あり得ない!」というような顔。パスポートを取られてしまっては確かに早く下りてこなくては、という気になる。

19時に夕食だった。マッターホルンもびっくりのマッシュポテトがどどんとお皿に盛られていた。

ビール500ml(のみ)1本7CHF。水などソフトドリンク、ペットボトル1本も7CHF、ワインボトルは1本50〜60CHF。グラスワインもあった(値段不明)。大ボトル(1.5リットルくらい?)13CHF。
水のサービスはなし。(モンブランのグーテ小屋、メンヒ小屋などはテルモス1本分ほどの無料水サービスあり)
トイレは1階に1つ。朝は混むのが予想される。裏手になるが、外にトイレがある。宿泊は2食付き1人80CHF、現金支払いのみ。

朝食はパンだけなので持参していいと思う。早く出るには夕食だけが賢明。ガイドは4時20分以前には出ない約束があるようだがガイドレスのパーティは何時に出発しても構わない。だいたい皆、4時に出発していた。

8月17日(金) 晴れ
3:30 起床
4:30 出発
10:29 ソルベイ小屋
11:40 オーバーモズレイスラブ
12:45 ショルダー
14:00 北壁側、下山開始
19:00 ソルベイ小屋着、泊

あと200mで断念。12時タイムリミットを14時まで繰り下げ、ソルベイ小屋に不要なものを置いて行ったけどあかんかった。
ソルベイ小屋までの道がものすごく分かりにくい。少し慎重になりすぎたところがあって、ちょっとしまったなぁ、という感じ。あとはやっぱりもう少し体力が必要やったかな、と。それと岩登り。ルートファインディング力を養う為にもクライミングはできるに越したことがないと思う。

前出の滑りやすいクーロアールを越えて岩登りをしていくとフィクスロープがある。これを登り切ったところから迷い始めた。今思うに、ここを登って、左の方へトラバースするのではなかったのか?と。でも、はっきり分からない。
とにかくこの辺りのややこしい岩場を抜けて、広い広いガレ場にでる。ここら辺りも迷いたくないので慎重に踏み跡を追って行くも、やはりいつのまにか踏み跡がはっきりしなくなり、小石が多くなる。行けないことはないが、明らかに道が違ってきている。
ずっとそろそろと進んでいるとすでに頂上から下りてきたガイドにでくわす。「もっと上だ、上だぞ。」と教えてもらう。上方向に向かうとソルベイ小屋直下のフィックスロープのところに出た。

明らかに時間を喰っている。12時で切ろう、と言っていたのを14時まで延ばし、この日はソルベイ小屋でビバークするつもりで不要なものを小屋に置いて行く。日の入りまでに必ずここに戻ってくる、とお互い確認をする。

ソルベイ小屋からは下りてくるガイドパーティとの行き違いが面倒だが、ルートは分かりやすい。待ったりしながら、ショルダーに着く。今年は雪が少なかったけれど、北壁側に入ってからの気温の下がり方、風の吹き方がショルダーまでと極端に変わる(寒くなる)ので、日が当たっていてもショルダーで上着、アイゼンを装着した方が良い。

北壁側にはいり、3ピッチほど登る。上を見ると頂上の稜線の少し下の稜線が見えている。バリゴの腕時計では4500mを表示している。あと200m。しかしこの時点で14時。このペースならあと2時間から3時間はかかるだろう。小林さんに時間が来たことを告げ、下降することを決める。

下降はかなり適当。上から下が見えない。残置支点が多いので、あまり東壁側に寄らない程度に下りて行った。途中で、イタリア側のリオン稜を登って、スイス側に下りるというイタリア人パーティに会い、この人達と懸垂をすることになる。

50mロープでぎりぎりのところもあった。60mあればかなり安心はする。あとは体力と重さとの相談。オーバーモズレイスラブの支点を使って懸垂後は、2ピッチ分、ソルベイ小屋まで東壁側を懸垂することになる。ルート、支点をよく知ってる単独の人はさらに東壁側を懸垂下降していた。

日の入りぎりぎり、19時過ぎにソルベイ小屋に到着した。簡単な2段ベッド、毛布が10枚ほど、テーブル、いす、倉庫、ものすごい重たい鉄の蓋があるトイレが備わっている。ちなみにソルベイ小屋は有料で1人一泊20CHF必要。翌日、ヘルンリ小屋に到着後、パスポートを返してもらおうと受付に行くと、嘘はつけずにしっかり徴収された。

ソルベイ小屋に着いたら、前夜、ヘルンリ小屋であまり眠れなかったこともあり、何も食べずにすぐに寝てしまった。夜中の1時頃くらいにイタリア人パーティの友人らしき人達が到着していた。

8月18日(土) 晴れ
5:40 起床
6:00 ソルベイ小屋発
11:00 ヘルンリ小屋着
12:30 ヘルンリ小屋出発
14:30 ツェルマット帰着

イタリアチームより遅く出てしまうと前日のように下降に時間がかかってしまうので朝ご飯も取らずに下山することに。この日も天気はよい様子。ふと、もう一度ソルベイ小屋から頂上を目指そうかと考えたがさすがに水はない、パスポートはヘルンリ小屋で抵当状態、これ以上遅れると救助隊などが出動したらかなわない、面倒なことは避けたい、そしてなにより気力はあっても、体力が残っていないかも、ということでやはり下ることにした。この時点でガイド登山の先頭集団、1番目のパーティが到着した。2番目のガイドにはアジア系の女性がついていたが、かなりしんどうそうだった。

ぼっちら懸垂を始める。
小屋直下を下りるまではルートがはっきりしていたが1つ目の支尾根を越えた辺りから道が分からなくなる。登ってくる人を見てその方向に下りて行ったが、今度は2つ目の支尾根の次が全く分からなくなってしまった。イギリス人のカップルとすれ違う。言葉を交わす。前日、頂上に届かなかったことを言うと、ため息をついていた。次に韓国人の6、7人のパーティとすれ違う。この人達も道が分からなそう。ここでイタリアチームに追いつかれ、道の相談をする。そっちは違うだろうという方向へ「道があるぞ。」と言うのでついていったらやっぱり違っていて、登り返すはめに。改めて上から見ると、踏み跡を発見。ここを下りて行くがどう考えても登りに使った道ではない。

ここから2回懸垂して第1クーロアールまで出る。ここからは簡単なルートでヘルンリ小屋まで歩いて下り、11時過ぎに小屋に帰着。

パスポートを取り返す際、「前日はどこで寝たのか?」と聞かれ、「ソルベイ小屋。」、と答えると、「ソルベイ小屋は20CHFかかるのよ、知ってた?」と言われ、「そうなん?」と答えたもののしっかり徴収された。イタリアチームは徴収なしで下山していった。

この後、先ほどのアジア人の女性が戻ってきて食堂で片付けをされていたので話しかけてみるとツェルマット在住の日本人の方と判明。半時間ほど話がはずんだ。

現地でハイキングガイドをされているということで、一度マッターホルンに登りたいということで1年ほど前からトレーニングをしてこられたという。登れて大満足だが、2度と登りたくないという。私たち2人がノーガイドで登ったことにいたく感心されていたが頂上に立てなかったのだから感心にも何にも値しない、と思う。「今度はガイドを付けて登ったらいいのよ。」とおっしゃっていたが、「それはどうも、違う。」のだ。ま、小林さん曰く「登れなかったから負け惜しみにしかなりませんけどね〜。」

この後、2時間弱、シュワルゼーのロープウェイ駅まで天気のいい中歩き、15時頃街に戻った。祝杯用、と水曜に買っておいた、ビール、ワイン、チーズ、生ハム、サラダのなんとも言えないほろ苦い味。一口飲んでほぼやけ酒状態になったのは言うまでもない。

こうしてマッターホルンヘルンリ稜登攀は終了したのでした。          記録&写真 鎌倉


From Hutte
すっかり天気がよくなった。日の入り(20時頃)の頃、小屋の
前から見上げるヘルンリ稜

Dinner.jpg
夕食。大盛りのマッシュポテトにミートローフ(ハンバーグ)。
パンも付き、メインディッシュの前にスープ、後には
デザートもあった。
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0420 morning
ガイド付登山者達が4時20分の出発時間を待って
小屋の入り口で待機。まるでレース開始の合図を
待っているかのよう。


Start pt

取付の写真。銅板がはめ込まれていたり、聖者が
立っている。前日下見に行く際、撮影。この3人に
話を聞いた。


3400m.jpg
3400m辺り?第一クーロアールを過ぎたところらへん?
結局、クーロアールがどれなのかも分からず。
ここを過ぎたらかなりルートが分かりにくくなる。


Ober slab
上部スラブ。ソルベイ小屋を越えて最初の核心、
とはいえフィックスロープがしっかりありますが。


shoulder.jpg
オーバーモズレイスラブを越えて上がっていくとショルダー
というところに出る。雪がない。


to the north face
ここから北壁側に回りこむ。一度北壁側に入ると
風きつく、気温がものすごく下がり、雪があるので
暑くてもショルダー辺りでアイゼン、防寒着装着
した方がいいと思った。


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